恋してウカる大学受験

勉強するなら夢中でやろう♪ 受験勉強に恋しよう!
受験生の味方、コイベン仮面がキミの悩みを解決するアニメ番組。

恋してウカる大学受験最新話のあらすじ

約束守る自分に恋をする

<あらすじ>
恋に恋する高3年オトメ「こいこ」。素敵な恋がしたいけど、今はそれどころじゃないの…だって、大学受験なんだもん!
でも、自分との約束も守れないダメなこいこ。
落ち込んでいるこいこの前に突然現れた「コイベン仮面」。今回は、こいこに自分を好きになれると勉強もできるようになる!というコイベン仮面。そのアドバイスとは…!?

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コイベン解説
ハッハッハッハッ!受験生の味方、コイベン仮面だー!夢の世界からアドバイスするぞ!さて、今回の恋の相手は「なりたい自分」だ!

「なりたい自分」!これは難しいね!

「こいこ」は将来の目標が定まっていないのに「勉強しなくちゃ」という義務感で勉強していたね。「べんこ」の方は「こいこ」よりも一生懸命に勉強できていたけれど、それは「親の希望」に応えるためだったね。「受験勉強」って正しい方法でやれば、ある程度できるようになって達成感が得られるし、親や周りから褒められればどんどん夢中になっていっちゃうよね。努力も積み重なれば、それなりの成績という「山」ができるけれども、それ自体大して好きでもなかった「山」を前にして、呆然としてしまうね。

実際、一流大学に合格したはいいけれど、大学に入ってから無気力になってしまう人はたくさんいるんだ。これは実はいわゆる「一流大学の学生」にとって深刻な問題なんだよ。「こいこ」も「べんこ」も結局「周りがそうしているから」というものに縛られ、流されてしまっているんだね。縛られ流され人生だ!ノオオオオウッ!!

僕たちは所属している組織や、マスメディア、インターネットが提供する情報に、縛られたり流されたりしがちだね。ありきたりなことを言うようだけど、とても気を付けないといけない。


 学校では「空気」に縛られるね。教室を生き抜くために演じる「キャラ」にも縛られる。進学に関して言えば、進学校なら「大学に行って当たり前」「◯◯大学レベル未満はありえない」という意識に縛られる。

そもそもなんで大学にいくの?みんながいくから?親がいけって言うから?大学に行けば人間の価値が上がるのかい?大学にいってないと、本当に就職できないのかい?就職する必要なんてあるのかい?なんでお金を稼ぐのかな?お金なんて、もとは紙切れだよ?みんなが信じているから価値があるんだ。みんなが信じなくなったらどうする?歴史的にそうなったことは何度もある。みんなが信じていることは正しいかい?お金自体が批判の対象になってきたことだってあるんだよ?

 進学校でなければ「どうせウチの高校から◯◯大学なんてムリ」という諦めに、生徒どころか、先生までも縛られていたりする。ちょっと頑張ろうとすると、「バカじゃねえの?」「現実を見ろ」と周りから嘲笑われることになるだろうね。

 「ぼっちはイヤだ…」「イケてるサークル入って友達作らなきゃ」「せめて名前を言ってみんながわかるくらいの企業に就職しないと…」「ニートにだけはなりたくない…」「彼氏/彼女くらいいないと…」などなど…。

 会社に就職しても同じだ。「出世コースに乗らなきゃいけない」「常に忙しくしてなきゃいけない」「出社は上司の前、退社は上司の後」「みんなやってるからサービス残業しなきゃ」「有給・産休・育休は法律で保障されているけど、取れる空気じゃない」「妊娠や出産は会社に迷惑」「コレ…法律的にはグレーっていうか黒なんだけど、前任者もやってることだし」…。暗黙のルールや圧力に縛られ流されてしまいがちだ。

 「リア充/非リア充」「モテ/非モテ」「勝ち組/負け組」「負け犬」「パラサイトシングル」「ゆとり」「ニート」「孤独死」「婚活」「腐女子」「キモオタ」…。不安を煽ったり、ある特定の人達をバカにしたりする言葉がしょっちゅう発明されては消えて行くね。例えそんな言葉を他人に貼ることで「あいつらとは違うんだ」と一時的に優越感を得られたとしても、必ず自分が否定され苦しむ時がくる。

 他にも「〇〇が××という病気に効く」といった健康食品や運動法の情報、「◯◯の陰謀」といった特定の民族や宗教、政党の人たちを貶める情報が飛び交っている。気を付けていないと、簡単に振り回されちゃうね。

 ここで過激な哲学者を紹介しよう!ディオゲネスっていうんだけど、古代ギリシャの人だね。大体ソクラテスやプラトン、アリストテレスたちと同じ時代の人だ。聞いてびっくりだよ!ほとんど持ち物を持たず、下着だけを身につけていて、家はなんと瓶(かめ)だったんだ!小さな子どもが手で水をすくって飲んでいるのを見てコップを捨て、また小さな子どもがパンのくぼみにスープを入れているのを見て、器を捨てた。地位や名誉、金銭などの欲望に踊らされることを嫌い、何が本当に必要かを自分で考えて生きていたんだね。彼にはこんなエピソードがあるんだ。

あるとき、ディオゲネスが日向ぼっこをしながら寝ていたんだ。そこにアレクサンドロス大王(アレキサンダー大王)がやってきてこう言った。「私はアレクサンドロス王だ。私にして欲しいことはないか」と。これにディオゲネスはこう答えた。「お前が立っていると日陰になる。どいてくれ」と。当時のアレクサンドロス大王は非常に大きな領土を持った王だった。絶大な権力を持っていたんだよ。その日の食べ物どころか、うまく言いくるめれば、家や奴隷などの財産だってもらえたかもしれない。しかも、アレクサンドロス大王を批判して殺された哲学者もいたから、相当注意して接しないといけなかったんだ。その彼に対して、日向ぼっこの邪魔だからどいてくれ、というのは凄いことだ。このやりとりの後でアレクサンドロス大王は「もし私がアレクサンドロスでなかったなら、ディオゲネスでありたかったのだが」と部下に嘆息しながら語ったらしい。「本当の自由」の姿に大きく心を動かされたんだろうね。

 もちろん、ディオゲネスのマネをして、ドラム缶の中に住めばいいのか?というとそんなことはない。でも、ディオゲネスのように「本当に必要なことなんだろう?」と徹底して考えていく姿勢は凄く参考になるよね。自分が自分で考えているように錯覚していることをどんどん疑って消していって、その上で「自分はどうしたいのか」をしっかりと感じることだ。TVや雑誌やネットや周りのみんなの言っていることの受け売りではない「自分の考え」「自分の感じ」だよ。「反抗期のない子どもが増えている」という調査もあるくらいだから、はじめは「自分の考え」なんて難しく感じるかもしれないけど、少しずつできるようになってくる。その内、「自分はどうしたい」っていう「自分の意志」ができてくるんだ。これで「なりたい自分」つまり、自分の将来を切り拓く準備ができるんだ。もちろん、将来の方向性なんて、人生の過程でいくらでも変わることはあるよ。間違った選択をすることもあるかもしれない。でも、「ああしなきゃ」「こうしなきゃ」に縛られて不完全燃焼していくよりは、ずっと後悔のない人生になると思うぞ!

 「なりたい自分」に恋をするのは難しいね。そもそも「相手」が定まりにくいんだから。でも、「なりたい自分をちゃんと探している自分」には、きっと恋ができるぞ!「こいこ」や「べんこ」たちのように、自由になって自分の人生を生き出してくれたら、コイベン仮面もフォォォォォォォォ~ッ!!うれしいよ!!

 具体的な将来の目標の決定の仕方については、第2話を参考にしてくれ!

 これでしばらくお別れになるけれど、きっとまた会おう!

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お受験スナイパー その他のテーマ

  • 第1話
    「参考書に恋をする」

  • 第2話
    「志望校に恋をする」

  • 第3話
    「約束守る自分に恋をする」

  • 第4話
    「なりたい自分に恋する」

作者:スメリー
東京芸術大学大学院彫刻専攻修了。ソニー・アート・アーティスト・オーディション'94特別奨励賞受賞。パフォーマンス、グラフィック、Flashアニメ、コンテンツ企画など幅広く手がける。主な活動に「たけしの誰でもピカソ」出演、「ロッテルダム映画祭」出品、彫刻の森美術館「イッツ・ア・スメリー・ワールド展」「新国際ニコニコ映画祭」審査員、個展「岐阜一区」など。現在ケータイサイト「こころ部」にて「なのてく」(第13回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品)、「キョーミ・シンシン」を連載中。2010年に「10代のためのケータイココロエ」(ポプラ社)を出版。