しんろ

「やっぱり一流大?」 大学受験にまつわる様々な「現実」を、包み隠さずにお伝えする番組。

【疑問その1】 やっぱり大学受験って、塾や予備校にいったほうがいいの?
答えは「人それぞれ!」です。
塾・予備校と自学自習のメリット・デメリットをしっかり確認していきましょう。

 わかりやすくするために、まずは塾・予備校のメリットをあげる形で、この問題を考えていきましょう。

1. 受験に必要な情報の取捨選択がなされている

 塾や予備校は基本的に「大学に合格させるためのサービス」なので、受験に必要な情報に特化しています。よって授業やテキストは、余計なことが省かれており「合格に必要なこと」に絞られています。よって非常に効率が良いです。もちろん、一部の非常にできる生徒に対して受験レベル以上のことを教える先生もいますが、学校や普通の授業で満足のできない生徒のニーズに応えているのです。

 
 例えば、あなたが高校入学時に最初に購入させられた辞書のような分厚い英文法の参考書を見てみてください。これを「どの順番でやればいいのか」「どこが出るのか」「どこまで理解すればいいのか」が全くわかりませんね。そもそも見た目が銃の弾でも防げるくらい分厚いし、読んでみると文章が難しいし、全くヤル気が起こりません。「すごく頑張っているのに伸びない」という生徒に何を使って勉強していたのかを尋ねると、やはり分厚い文法書を最初からコツコツやってダメになってハマっているケースが結構あるんです。毎年ビックリさせられます。

 逆に、自分で「必要な情報の取捨選択」をすることができる生徒にとっては、塾・予備校に通うメリットは薄れますね。つまり「自分で赤本を研究し、何が・どう出題されているか研究し、最低合格点からしてそれらをどれだけ習得すればよいか見当をつけ、現在の自分の学力からゴールに到達するために、市販の参考書・問題集などを用いて適切なカリキュラムをつくれる生徒」です。あなたはどうでしょうか?

 

2. 授業がわかりやすい

 「授業がわかりやすい」は基本です。「ゴロ合わせ」や「理解・解放のテクニック」的なものも教えてもらえます。商売だから当たり前です。分かりにくい授業をしていたら潰れてしまいます。ある程度の規模の塾や予備校で、「授業がわかりにくい」ことはないはずです。もしあるとすれば、それは相性の問題か、自分の学力がその授業を理解できるレベルに達していないだけでしょう。

 塾・予備校の授業の特に良い点は「理解のショートカット」です。学習の基本は、大雑把に「理解→演習→復習」ですが、最初の段階の「理解」でつまずくのは大変な時間の無駄です。先に進めなくなってしまう。もちろん、自分で理解しようと苦戦するのも大事ですが、「入試はタイムリミットのあるゲーム」です。最短距離を走りましょう。例えば、英文法学の全集を読むのは、それ自体は大変素晴らしいことだと思います。そういう生徒は個人的に大好きです。でも、その時間は「勉強時間」ではなく「趣味の時間」にカウントすべきでしょう。

 さらに、授業でわからないところがあれば、授業後かその場で質問ができます。根本的に理解出来ていなければ、ティーチング・アシスタントにフォローしてもらえばいいのです。
 ただ、この「わかりやすさ」には気をつける必要があります。それは「わかった」だけでできるようになった気になって、きちんと復習しない、という落とし穴です。「その場でわかる」ことと「入試本番で問題が解ける」ことは全然別です。必ず問題演習をし、計画的に復習しましょう。

 一方で、現在は、参考書が非常に充実していますね。講義形式の参考書もあります。ネットで講義を配信している会社もありますね。添削形式の、通信教育の講座もあります。これらは当然、予備校や塾よりも安く済みます。最も大事なのは「スピード」です。自分で勉強していれば、集団のペースに合わせる必要はありません。どんどん進めばいいのです。

 ただ、「ゆっくりやりたい」という「自分のペース」は同時に「落とし穴」にもなります。あくまで受験は競争なので、自分に負荷をかけたくないからといって、ゆっくりやっていては競争に負けてしまいます。「講義についていけない」と思ったら、どこでつまずいているかよく考えて、弱点をしっかり補強していきましょう。


3. 講師の学力が高い

 

 塾・予備校の先生は、学校の先生と比べると学力が高いようです。英語に関してですが、このようなデータがあります。TOEICという英語の学力を測る試験があるのですが、なんと望ましいとされる730/990点を越えている高校の英語教員は半数以下、というものです。これは驚きの数字です。というのも、普通に大学受験の問題を解いていれば、730点くらい軽くクリアできるからです。私の知っている先生は、受験英語を教え始めた翌年にTOIECをなんとなく受験してみたのですが、ほとんど対策せずに800点をクリアしました。彼には留学経験もありませんし、実用英語の勉強もしていない。ただ業界で働くにあたって、入試の過去問を解きまくっていただけです。

 周囲の英語を教えている講師に聞いても、800点以下の講師なんて誰ひとりとしていませんでした。入試を解いていれば、TOEICの点数は自然に上がるものだからです。

 つまり、かなりの数の学校の先生は「入試問題を解いていない・解けない」のです。多分、そういう先生は、生徒を大学に合格させる気がない・生徒の将来を応援する気がないのでしょう。「TOEICの点数がよければ、よい英語教育ができるわけではない」は言い訳に過ぎません。

 さらに、「学校の先生にきいてもわからなかった」といって生徒が持ってくる問題が、本当に基本的なことで驚かされることもよくあります。特に公立中位校の生徒に多い。こういう生徒にとっては、塾・予備校の利用価値は非常にあると思います。


  一方で、合格実績をあげるのに必死で、評判の先生を集めているような学校であれば、このような心配をする必要はありませんね。